生誕100年 伝説の天才 山中貞雄 監督特集
2010.07.24
【生誕百年 伝説の天才 山中貞雄 監督特集】
期間 ‖ 8月13日(金) - 8月22日(日)
みずみずしい感性で日本映画の青春期を駆けぬけ、僅か28歳の若さで戦病死した 伝説の天才監督 山中貞雄。
5年間という短い間に26本の映画を監督したものの、ほぼ完全なかたちで現存しているものは、
『丹下左膳餘話 百萬兩の壷』『河内山宗俊』『人情紙風船』わずか3本。
生誕百年を迎えた山中貞雄の偉業を偲び、監督作3本をニュープリントで上映するほか、
脚色・原案作品など2本の関連作品を上映します。
『丹下左膳余話 百万両の壺』
(1935 昭和10年・91分 / 日活京都 / ニュープリント)
期日 ‖ 8月13日(金)・19日(木)・22日(日)
(C)日活
構成・監督‖山中貞雄 撮影‖安本淳 録音‖中村敏夫 音楽‖西梧郎 編集‖福田理三郎 美術‖島康平
照明‖井上栄太郎 衣装‖稲次招
出演‖(ちょび安) / 澤村國太郎(柳生源三郎) / 山本禮三郎(与吉) / 高勢実乗(茂十) / 鳥羽陽之助(当八) /
花井蘭子(萩乃) / 深水藤子(お久)
内容‖
山中貞雄監督作品の中で、まとまった形で現存する最古の作品。
大河内傳次郎の丹下左膳といえば、その悲壮感あふれる剣戟ものとして有名だが、
山中は腕は立つが恐妻家、怒りっぽいが情にもろいという左膳像に作り変えてみせた。
用心棒の左膳と矢場の女主人お藤が、ひょんなことから孤児のちょび安を育てることになる。
そのちょび安が持っていたコケ猿の壷は、実は百萬兩の謎を秘めたものだった....。
『河内山宗俊』
(1936 昭和11年・81分 / 日活京都=太秦発声 / ニュープリント)
期日 ‖ 8月14日(土)・16日(月)・20日(金)
(C)日活
監督・原作‖山中貞雄 脚色‖三村伸太郎 撮影‖町井晴美 録音‖万宝圭介 音楽‖西悟郎
出演‖河原崎長十郎(河内山宗俊) / 中村翫右衛門(金子市之丞) / 市川扇升(直侍) / 山岸しづ江(お静) /
清川荘司(北村大膳) / 市川莚司=加東大介(健太) / 原節子(お浪) /衣笠淳子(三千歳)
内容‖
山中貞雄が前進座と組んだ第二作。情婦のお静に居酒屋をさせている遊び人 河内山宗俊、
所場代集めのしがない用心棒 金子市之丞。甘酒を売る美しい娘お浪は、
弟の不始末の三百両の金のために女郎に売られようとしていた ....。
黙阿弥の悪党劇の主人公たちが市井の人に置き換えられ、「髷をつけた現代劇」の代表作となった。
当時16才の原節子がお浪役で初々しい演技を見せている。
『人情紙風船』
(1937 昭和12年・86分 / P・C・L / ニュープリント)
期日 ‖ 8月15日(日)・18日(水)・21日(土)
(C)東宝
監督‖山中貞雄 脚本‖三村伸太郎 撮影‖三村明 録音‖安恵重遠 美術‖島康平 編集‖岩下広一
音楽‖太田忠 美術考證∥岩田専太郎
出演‖河原崎長十郎(海野又十郎) / 中村翫右衛門(髪結新三) / 山岸しづ江(おたき) / 霧立のぼる(お駒) /
市川俺司=加東大介(猪助) / 市川笑太郎(弥太五郎源七) / 瀬川菊之丞(忠七) / 御橋公(白子屋久左衛門)
内容‖
山中貞雄の遺作。海野又十郎は妻とふたりで士官を夢見ながら貧しい長屋の暮らしに堪えていた。
しかし又十郎は、同じ長屋に住む髪結の新三による、町の財閥の娘の誘拐に絡んでしまっていたのだった ....。
山中のもとに召集令状が届くのは、本作が封切られたその日のこと。
「従軍記」と題したノートには「『人情紙風船』が遺作とはチトサビシイ」と書き遺されている。
『水戸黄門 血刃の巻』《サイレント》
(1935 昭和10年・92分 / 日活京都)
期日 ‖ 8月14日(土)・20日(金)・22日(日) ※22日のみ;活弁とピアノ伴奏付
監督‖荒井良平 原作‖大佛次郎 脚色‖山中貞雄 撮影‖竹村康和 美術‖島康平・山田虎猛一・川口市太郎
出演‖大河内傳次郎(水戸光圀・立花甚左衛門)/澤村國太郎(助さん) / 市川百々之助(格さん) / 久米譲(柳沢美濃守) / 市川正二郎(柳沢吉里) / 山本禮三郎(藤井紋大夫) / 清川荘司(兼重靭負) / 高津愛子(榎木のお七) / 伊村利江子(千世)
写真・フィルム提供‖東京国立近代美術館フィルムセンター
内容‖
大佛次郎の新聞連載小説『水戸黄門』を映画化した三部作の完結編にして、シリーズ最高傑作。
山中貞雄は脚色で参加。六衛を救いに柳沢屋敷に忍び込んだ甚左衛門。
一方、江戸に現れた水戸光圀を偽物と断じた藤井紋太夫は乱心の噂をたてて老公の失脚を企てる ....。本作で大河内傳次郎は光圀と甚左衛門の二役を演じ、
また本作が大河内にとっての最後の無声映画になった。
『その前夜』
(1939 昭和14年・86分 / 東宝映画)
期日 ‖ 8月13日(金)・15日(日)・21日(土)

監督‖萩原遼 原案‖山中貞雄 脚本‖梶尾金八 作成‖武山政信 撮影‖河崎喜久三
美術‖河東安英 美術考證‖岩田専太郎 照明‖西川鶴三 録音‖道源勇二 編集‖後藤敏男 音楽‖太田忠
出演‖河原崎長十郎(滝川仙太郎) / 中村翫右衛門(彦太郎) / 山田五十鈴(お咲) / 千葉早智子(藤堂芳江) /
高峰秀子(おつう) / 清川玉枝(おまさ) / 助高屋助蔵(彦兵衛) / 中村鶴蔵(徳兵衛)
写真・フィルム提供‖東京国立近代美術館フィルムセンター
内容‖
山中が従軍中も映画化を望んでいた原案を、梶原金八が脚色して完成、「追善映画」として公開された。
幕末の京都、旅館・大原屋の唯一の長居客 滝川仙太郎は、絵が描きたいばかりに武士の禄を離れていた。
偶然にもある日、新撰組が池田屋に集まる浪士達に夜襲をかけるという情報を知ってしまう ....。
それまでの山中作品を支えた前進座の面々や、山田五十鈴や高峰秀子が特別出演している。
山中貞雄 パラパラ漫画アニメ
(2分30秒 / デジタル素材での上映 / 提供;京都文化博物館)
学生時代の山中貞雄が使っていた辞書に描かれていた三編のパラパラ漫画。京都文化博物館が、所蔵していたものを撮影・動画化したもの。
山中貞雄監督特集上映の各回のすべての上映作品終了後に上映いたします。上映時間 2分30秒。
※8月22日(日)活弁の会「水戸黄門 血刃の巻」回は上映はありません。



















